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「あとはよろしく」

「あとはよろしく」

うちの会社の東京オフィスは、全体的な会社の規模の割には信じられないほど小さく、スタッフもごくわずか。うっかりスケジュールを入れると、スタッフが全員出払ってしまう事態になりかねず、スケジュール調整には非常に気を使います。オフィスに一人残って留守番などということはザラで、まったく困ったものです。

今回はそんな場面の会話です。私とうちのイギリス人マネージャーの二人でオフィスにいて、マネージャーが外出することになりました。つまり私一人が留守番ということになります。マネージャーは外出するときに私に向かってこう言ったのです。

You are in charge. 星

このやりとりはその後うちのオフィスのお約束になるのですが(笑)、この状況で初めてこう言われたとき、私はすぐに意味を把握することができませんでした。
be in charge of〜 (〜を担当している、〜の責任がある)」という受験頻出の重要熟語の意味は私はもちろん知っていました。

例:
He is in charge of the project. (彼がそのプロジェクトの責任者です)
Who is in charge of accounting? (誰が経理担当ですか?)

しかしここでは「of〜」以下が言及されていません。
私が一人で留守番するというこの状況下、私が新たに何の仕事の責任者になるというのでしょう??頭に"?(ハテナ)"が浮かんだ私は

Of what? (何の?)

と聞き返しました。

するとうちのマネージャーは一瞬考え、こんな感じで返しました。

... Of everything. Take phone calls, answer the door...
(全部だよ。電話に出たり、来客の対応したり…)
 
そこで初めて、私は
「なんだ、大した意味じゃなくて『留守番たのんだよ』ってことか!」
と分かりました。つまり「留守中のもろもろを担当するんだよ」ということですね。
日本語だと、「あとはたのんだよ」「あとはよろしく」くらいのニュアンスになるでしょう。

これは実に考えさせられる表現でした。

考えてみてください。「in chargeof 〜)」は「責任者」や「担当者」などと訳されますが、そもそも日本語の「責任者」と「担当者」ではずいぶんニュアンスが違わないでしょうか?
実際に自分がこれまで会話やメールで触れてきた「in charge」は、たしかに実際に大きな責任が伴う「責任者」という文脈で使われる場合もありますが、ただあるポジションにアサインされたという程度の「現場の担当者」レベルにも使われるように感じます。(もちろん「現場の責任者」にもそれなりの責任はありますが。)

ということを踏まえ、英英辞典を引いてみると、「in charge」の定義は以下のようになっていました。

being the person who has control of or is responsible for someone or something

has controlまたはresponsible」!この両者のニュアンスは確かに異なります。
「何かをcontrolする人」が必ずしも「責任者」とは限りません。

言い換えると、英語の「in charge」は、必ずしも日本語で「責任者出せ!」という時に出てくる「責任者」ではなく(※その場合もある)、「ある物事を自分の裁量で行う」こと全てに当てはまると言えそうです。
留守番として電話に出たり、来客の対応をしたりすることを、「責任者」というと大げさですが、たしかに自分の裁量で行うのには違いありません。

簡単に言うと、英語の「in charge」は、日本語の「担当者〜責任者」をカバーする広いニュアンスと言えるのではないでしょうか。ある意味気軽に使えます。

その点より厳密な意味で「責任の所在」を表すときに使われるのが「responsible」です。自分のことについて言う場合はもちろん、人について言う場合でも、この単語を使うときはちょっとした覚悟が必要です。

ただし「You are in charge.」がいつでも日本語の「あとはよろしく」とイコールというわけではないのでご注意ください!あくまで今回ご紹介しているような状況、文脈で有効なニュアンスです。日本語の「よろしく」はとてつもなく広い意味を持ちます。例えば「あとのことは君が決めていいよ」というような意味の「あとはよろしく」は「I'll leave it up to you.」などとなるでしょう。

また、「You are in charge.(君が担当者だよ)」という表現自体は一般的で自然な英語ですが、うちのイギリス人マネージャーは言語センスが独特なので、ここで紹介したような状況での「You are in charge」は、彼の一種のジョークと言えるかもしれません(他のネイティヴだったら言わないかもしれません)。その点は一応割り引いてお考えください。ただ「in charge」のニュアンスを考えるいいきっかけにはなるかと思います。

またそもそも、これと同じような状況でこの表現を自分が使う(またはこの表現を聞く)チャンスのある人はそんなに多くはないかもしれません(笑)。もし自分が使う場合は、冗談の言える間柄にとどめて、目上の人に対して使うのは避けるのが無難でしょう。

今日のワンポイント英会話:
You are in charge. (あとはよろしく)

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「声かけて」

「声かけて」

先日、新製品の研修でロンドン本社に1週間ほど行ってきました。長年この会社で働いてきましたが、実はこれが私にとって初めてのロンドン出張。
これまでメールでしかやりとりのなかった連中と顔を合わせ、「こいつはこんな顔だったのか」「こいつロンドン訛りがきついなぁ」などといろいろな気付きがあり面白かったです。

そんな中、ある製品のラインマネージャーであるAndrew氏とも初対面。こいつはそこそこの肩書がありながら、日本にまで悪名の轟く、仕事をしないことで有名な男(笑) 私自身彼とはやりとりをすることが多く、常日頃苦々しい思いをさせられています。いざ会ってみても無愛想でやる気がなさそうで、メールのままの面をしていました。
とはいえ私も大人、にこやかに

Thank you always for everything.(いつも何かとありがとう)

などと差し障りのない挨拶を交わしました。その後に

Is there any update on ... issue? (…の問題、何かアップデートある?)

と滞っている件の催促も付け加えつつ(笑) (当然のことながらアップデートはありませんでしたが)

さて、私が出張中割り当てられたデスクがこのAndrewの比較的近く。
それを知ったAndrew、柄にもなく私にこんなやさしい言葉をかけてくれました。

Give me a shout if you need any help.星

日本の社内では聞いたことのない表現だったので新鮮に感じました。
訳すと「何かあったら声かけて」といったところでしょう。

この表現は注意が必要です。誰しも「shout」という英単語からは「叫ぶ」という意味を連想するでしょう。
しかし、この場面でAndrewは、5m離れた私のデスクから「おーい!Andrew」と私に大声で叫んで呼ばれることを期待してはいません。
実際に何かあったら、私は普通に彼のデスクまで言って「ねぇ」とそっと声をかけるべきです。

ちなみにこれはくだけた表現です。改まった場では避けるべきでしょう。また後で調べたところ、どちらかというとイギリス英語で一般的のようです。

尚「give me a shout」という英語表現は、以下の公式で説明することができます。

give me a + "動詞から派生した名詞" [≒動詞]

他には例えば以下のようなものがあります。

Give me a call. (電話して)
Give me a ring.(電話して)(※イギリス英語)
Give me a ride. (車に乗せて)
Give me a hug.(ハグして)

havemaketake等、他の動詞でも似たような形の表現は多数ありますが、考えてみるとなかなか興味深い表現です。
例えば、「Call me」と「Give me a call」は、公式的には同等の表現のはずなのですが、比べてみると「Please call me」の方はややそっけなく、「Give me a call」の方が英語らしいこなれた表現に、またより柔らかい表現に聞こえます。やはりこれらは同じ意味ではありません。

これは、名詞につく「a call」のような不定冠詞に、「ちょっと」というニュアンスを表す意味があるからです。「Give me a call」の方は「気軽に電話してよ」というニュアンスになるのに対して、比較すると「Call me」は、電話する側の「気軽さ」が劣ります

Give me a ride」は「ちょっと乗せてよ」と訳すことができるので、より分かりやすいかもしれません。「ちょっと」は日本人もよく使う言葉ですが、「乗せてよ」より「ちょっと乗せてよ」の方が日本語でも気軽なニュアンスが出て柔らかく聞こえますよね。「Ride me」では、仮に「Could you」などを頭に付けたとしても、やや高圧的なニュアンスを感じてしまいます

Give me a shout」が「叫ぶ」ではなく「(普通の声で)声をかけるという意味になるのも、この不定冠詞の用法に関係していると思われます。
Give me a shout」の場合は、「声(ひとこえ)かけて」というように、気軽な気持ちを表すよう不定冠詞「a」をうまく訳すこともできますね。

give/have/make/take等 + a + "動詞から派生した名詞" 、さらりと使いこなしてみたいものです。

ちなみにこのAndrew、「Give me a shout if you need any help.」と言うその顔には
「でも面倒くせぇことだったら言ってくんなよ」と書いてありました(笑)

今日のワンポイント英会話:
Give me shout. (声かけて)

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