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「あとはよろしく」
- 2015.06.23 Tuesday
- 英語にするのが難しい日本語
- 12:19
- comments(0)
- -
- -
- by かったん
「あとはよろしく」
うちの会社の東京オフィスは、全体的な会社の規模の割には信じられないほど小さく、スタッフもごくわずか。うっかりスケジュールを入れると、スタッフが全員出払ってしまう事態になりかねず、スケジュール調整には非常に気を使います。オフィスに一人残って留守番などということはザラで、まったく困ったものです。
今回はそんな場面の会話です。私とうちのイギリス人マネージャーの二人でオフィスにいて、マネージャーが外出することになりました。つまり私一人が留守番ということになります。マネージャーは外出するときに私に向かってこう言ったのです。
You are in charge.
このやりとりはその後うちのオフィスのお約束になるのですが(笑)、この状況で初めてこう言われたとき、私はすぐに意味を把握することができませんでした。
「be in charge of〜 (〜を担当している、〜の責任がある)」という受験頻出の重要熟語の意味は私はもちろん知っていました。
例:
He is in charge of the project. (彼がそのプロジェクトの責任者です)
Who is in charge of accounting? (誰が経理担当ですか?)
しかしここでは「of〜」以下が言及されていません。
私が一人で留守番するというこの状況下、私が新たに何の仕事の責任者になるというのでしょう??頭に"?(ハテナ)"が浮かんだ私は
Of what? (何の?)
と聞き返しました。
するとうちのマネージャーは一瞬考え、こんな感じで返しました。
... Of everything. Take phone calls, answer the door...
(全部だよ。電話に出たり、来客の対応したり…)
そこで初めて、私は
「なんだ、大した意味じゃなくて『留守番たのんだよ』ってことか!」
と分かりました。つまり「留守中のもろもろを担当するんだよ」ということですね。
日本語だと、「あとはたのんだよ」「あとはよろしく」くらいのニュアンスになるでしょう。
これは実に考えさせられる表現でした。
考えてみてください。「in charge(of 〜)」は「責任者」や「担当者」などと訳されますが、そもそも日本語の「責任者」と「担当者」ではずいぶんニュアンスが違わないでしょうか?
実際に自分がこれまで会話やメールで触れてきた「in charge」は、たしかに実際に大きな責任が伴う「責任者」という文脈で使われる場合もありますが、ただあるポジションにアサインされたという程度の「現場の担当者」レベルにも使われるように感じます。(もちろん「現場の責任者」にもそれなりの責任はありますが。)
ということを踏まえ、英英辞典を引いてみると、「in charge」の定義は以下のようになっていました。
being the person who has control of or is responsible for someone or something
「has control」または「responsible」!この両者のニュアンスは確かに異なります。
「何かをcontrolする人」が必ずしも「責任者」とは限りません。
言い換えると、英語の「in charge」は、必ずしも日本語で「責任者出せ!」という時に出てくる「責任者」ではなく(※その場合もある)、「ある物事を自分の裁量で行う」こと全てに当てはまると言えそうです。
留守番として電話に出たり、来客の対応をしたりすることを、「責任者」というと大げさですが、たしかに自分の裁量で行うのには違いありません。
簡単に言うと、英語の「in charge」は、日本語の「担当者〜責任者」をカバーする広いニュアンスと言えるのではないでしょうか。ある意味気軽に使えます。
その点より厳密な意味で「責任の所在」を表すときに使われるのが「responsible」です。自分のことについて言う場合はもちろん、人について言う場合でも、この単語を使うときはちょっとした覚悟が必要です。
ただし「You are in charge.」がいつでも日本語の「あとはよろしく」とイコールというわけではないのでご注意ください!あくまで今回ご紹介しているような状況、文脈で有効なニュアンスです。日本語の「よろしく」はとてつもなく広い意味を持ちます。例えば「あとのことは君が決めていいよ」というような意味の「あとはよろしく」は「I'll leave it up to you.」などとなるでしょう。
また、「You are in charge.(君が担当者だよ)」という表現自体は一般的で自然な英語ですが、うちのイギリス人マネージャーは言語センスが独特なので、ここで紹介したような状況での「You are in charge」は、彼の一種のジョークと言えるかもしれません(他のネイティヴだったら言わないかもしれません)。その点は一応割り引いてお考えください。ただ「in charge」のニュアンスを考えるいいきっかけにはなるかと思います。
またそもそも、これと同じような状況でこの表現を自分が使う(またはこの表現を聞く)チャンスのある人はそんなに多くはないかもしれません(笑)。もし自分が使う場合は、冗談の言える間柄にとどめて、目上の人に対して使うのは避けるのが無難でしょう。
今日のワンポイント英会話:
You are in charge. (あとはよろしく)
うちの会社の東京オフィスは、全体的な会社の規模の割には信じられないほど小さく、スタッフもごくわずか。うっかりスケジュールを入れると、スタッフが全員出払ってしまう事態になりかねず、スケジュール調整には非常に気を使います。オフィスに一人残って留守番などということはザラで、まったく困ったものです。
今回はそんな場面の会話です。私とうちのイギリス人マネージャーの二人でオフィスにいて、マネージャーが外出することになりました。つまり私一人が留守番ということになります。マネージャーは外出するときに私に向かってこう言ったのです。
You are in charge.
このやりとりはその後うちのオフィスのお約束になるのですが(笑)、この状況で初めてこう言われたとき、私はすぐに意味を把握することができませんでした。
「be in charge of〜 (〜を担当している、〜の責任がある)」という受験頻出の重要熟語の意味は私はもちろん知っていました。
例:
He is in charge of the project. (彼がそのプロジェクトの責任者です)
Who is in charge of accounting? (誰が経理担当ですか?)
しかしここでは「of〜」以下が言及されていません。
私が一人で留守番するというこの状況下、私が新たに何の仕事の責任者になるというのでしょう??頭に"?(ハテナ)"が浮かんだ私は
Of what? (何の?)
と聞き返しました。
するとうちのマネージャーは一瞬考え、こんな感じで返しました。
... Of everything. Take phone calls, answer the door...
(全部だよ。電話に出たり、来客の対応したり…)
そこで初めて、私は
「なんだ、大した意味じゃなくて『留守番たのんだよ』ってことか!」
と分かりました。つまり「留守中のもろもろを担当するんだよ」ということですね。
日本語だと、「あとはたのんだよ」「あとはよろしく」くらいのニュアンスになるでしょう。
これは実に考えさせられる表現でした。
考えてみてください。「in charge(of 〜)」は「責任者」や「担当者」などと訳されますが、そもそも日本語の「責任者」と「担当者」ではずいぶんニュアンスが違わないでしょうか?
実際に自分がこれまで会話やメールで触れてきた「in charge」は、たしかに実際に大きな責任が伴う「責任者」という文脈で使われる場合もありますが、ただあるポジションにアサインされたという程度の「現場の担当者」レベルにも使われるように感じます。(もちろん「現場の責任者」にもそれなりの責任はありますが。)
ということを踏まえ、英英辞典を引いてみると、「in charge」の定義は以下のようになっていました。
being the person who has control of or is responsible for someone or something
「has control」または「responsible」!この両者のニュアンスは確かに異なります。
「何かをcontrolする人」が必ずしも「責任者」とは限りません。
言い換えると、英語の「in charge」は、必ずしも日本語で「責任者出せ!」という時に出てくる「責任者」ではなく(※その場合もある)、「ある物事を自分の裁量で行う」こと全てに当てはまると言えそうです。
留守番として電話に出たり、来客の対応をしたりすることを、「責任者」というと大げさですが、たしかに自分の裁量で行うのには違いありません。
簡単に言うと、英語の「in charge」は、日本語の「担当者〜責任者」をカバーする広いニュアンスと言えるのではないでしょうか。ある意味気軽に使えます。
その点より厳密な意味で「責任の所在」を表すときに使われるのが「responsible」です。自分のことについて言う場合はもちろん、人について言う場合でも、この単語を使うときはちょっとした覚悟が必要です。
ただし「You are in charge.」がいつでも日本語の「あとはよろしく」とイコールというわけではないのでご注意ください!あくまで今回ご紹介しているような状況、文脈で有効なニュアンスです。日本語の「よろしく」はとてつもなく広い意味を持ちます。例えば「あとのことは君が決めていいよ」というような意味の「あとはよろしく」は「I'll leave it up to you.」などとなるでしょう。
また、「You are in charge.(君が担当者だよ)」という表現自体は一般的で自然な英語ですが、うちのイギリス人マネージャーは言語センスが独特なので、ここで紹介したような状況での「You are in charge」は、彼の一種のジョークと言えるかもしれません(他のネイティヴだったら言わないかもしれません)。その点は一応割り引いてお考えください。ただ「in charge」のニュアンスを考えるいいきっかけにはなるかと思います。
またそもそも、これと同じような状況でこの表現を自分が使う(またはこの表現を聞く)チャンスのある人はそんなに多くはないかもしれません(笑)。もし自分が使う場合は、冗談の言える間柄にとどめて、目上の人に対して使うのは避けるのが無難でしょう。
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